騒音とは「好ましくない音」の総称であり、その音が必要か好ましくないかの判断はほとんど主観に任せられます。
騒音問題は他の公害(水質汚濁、大気汚染等)に比べて局所的かつ多発的であり、特別な場合を除けば騒音公害は比較的狭い範囲にとどまるが、騒音は他の公害と違い、直接人間が感知することができ、その影響は日常生活に関係が深いため、苦情の申し立ては多いです。
振動公害は事業活動などによって発生する地盤振動が家屋に伝搬し、その中にいる人が振動を直接感じたり、戸や障子等のガタガタ音から間接的に感じたりすることによる感覚的苦情が多いです。
また、建設工事等から発生する大きな振動による壁やタイル等のひび割れ、立て付けの狂い等の物的被害も時にはみられます。
なお、騒音と同様に振動問題は局所的であり、振動公害は比較的狭い範囲に限られます。
●騒音の大きさの目安
120dB | 飛行機のエンジンの近く | 60dB | 静かな乗用車 普通の会話 |
110dB | 自動車の警笛(前方2m) リベット打ち |
50dB | 静かな事務所 クーラー室外機(始動時) |
100dB | 電車が通るときのガード下 | 40dB | 市内の深夜、図書館 静かな住宅地の昼 |
90dB | 騒々しい工場の中 犬の鳴き声(正面5m) |
30dB | 郊外の深夜、ささやき声 |
80dB | 地下鉄・電車の車内 ピアノ(正面1m) |
20dB | 木の葉のふれあう音 置時計の秒針の音(前方1m) |
70dB | 騒々しい事務所の中 騒々しい街頭 |
※日常私たちが感じる音は上表のような大きさで表され、騒音レベルとは通常の人の耳の感度に合うよう周波数ごとに補正した「A特性」を用いた値を示す。
●振動の大きさの目安
90dB (震度4) |
屋内ではかなりの恐怖感があり、眠っている人のほとんどが目を覚ます。座りの悪い置物が倒れる。 | 60dB (震度1) |
屋内にいる人の一部わずかな揺れを感じる。 |
80dB (震度3) |
屋内のほとんどの人が揺れを感じ、恐怖心を覚える人もいる。棚の食器類が音をたてることがある。 | 50dB (震度0) |
常時微動。人は揺れを感じない。 |
70dB (震度2) |
屋内では多くの人が揺れを感じ、眠っている人の一部は目を覚ます。つり下げたものがわずかに揺れる。 | 40dB (震度0) |
※地盤の揺れである振動は、音と同じ「dB」で表され、上表のような大きさで示される。人により感じ方は異なるが、約55dBで振動を感じることができるとされる(振動感覚闘値)
出典:「平成22年版 和歌山市の環境」(平成22年9月、和歌山市 市民環境局 環境保全部 環境政策課)。
工事現場、工事等の近隣住民からの苦情による測定や自主測定、道路交通に係る測定、法的規制による測定などがあります。
|
低周波音問題(風力発電・住宅設備など)について、低周波音の測定方法に関するマニュアル(平成12 年、環境省)、低周波音問題対応の手引書(平成16 年、環境省)などを基に、物的及び心身に係る苦情に関する低周波音の測定・解析・評価を実施します。
道路交通振動に係る地盤卓越振動数(卓越した周波数帯)の測定や、工場・事業所からの騒音・振動について、防音・防振の観点から周波数の分析を行います。
・騒音計(NL-06、NL-22、NA-60)
・振動計(VM-53A)
・低周波音レベル計(NA-18A)
・レベルレコーダー(LR-04,LR-20)
・データレコーダー(PC-204AX)
・周波数分析器(SA-29)
・音響校正器(NC-74)